子どもが言うことを聞かない2つの原因
こんにちは。
クリエイティブデザインラボの岩崎です。
私の住む町の駅の近くには有名チェーンの大型スーパーがあって、そこのおもちゃ売り場にはキッズスペースがあります。
娘もそこが大好きで、なによりクッションで作られたすべり台が大のお気に入り。
昔は一人でも先に知らないお友達がいると、不安な表情をして「帰ろう」ということが多かったのですが、最近はさすがに様々な環境を体験し慣れてきたのか、他のお友達がいてもさっさと靴を脱ぎ、ズンズンと中に入って一人で遊び始めます。
周りの子と一緒に遊ぶことはありませんが、それも本人の特性だと思っているので親である私もそのことについては何とも思いません。
そんなキッズスペースで出会った、ある親子のお話。
子どもが言うことを聞かない!
ある日娘とそこに出かけたら、おそらく兄弟であろう男の子と二人と、その妹と思われる歩き始めて間もない程度の女の子、そして偶然一緒に居合わせたであろう3歳くらいの女の子の合計4人がすでに遊んでいました。
『これだけ他のお友達がいたら、娘も遊ばないかな』なんて思いきや、さっさと靴を脱いで行ってしまいました(笑)
目当てのすべり台は誰も遊んでおらず、満面の笑みでそれを滑り始める娘。
男の子、特にお兄ちゃんと思われる子は男子特有の意味不明なハイテンションで走り回ります。
テンション高いとやりますよね。調子に乗っちゃうやつ。
お兄ちゃんは、そこにいた女の子を調子に乗って、足を上げてまたぐようによけました。
しかしそこはお兄ちゃんといえど子どもの足。上がり切らない足はそのままその女の子に触れ、勢いのまま女の子は転んでしまいました。
保護者であるママもそこにいて、それを見ていたママは気を付けるようにと怒鳴ります。
幸い女の子にけがはないようでしたが、しかし怒鳴られたくらいで男の子は止まりません。”そりゃそうだろう”という心と同時に、興味深い事案だと思って、私は娘に被害がないように注意を配りながら、その親子のやり取りを観察していました。
子どもが言うことを聞かない!その時の親の態度
子どもが遊んでいる時、他のママとお話をするという方は少なくないと思います。
そして、その時のお話はだいたいが『いかに自分の子どもに手を焼いていて自分は大変か』という、報告のような不幸自慢のような、そんな会話に終始すると思います。
そう言った場で子どものいいところを褒めるように話す親にはあったことがありません。
そしてお話に夢中になるあまり、遊んでいる子どものことを全然見ようとしていません(実際見えていません)。
それで何か有事が起きてから怒鳴るのです。
ママ友ネットワークの大切さを知らないだろ!と怒られそうですし、おっしゃる通りなのですが、実はそれが子どもが言うこと聞かない原因でもあります。
なぜか。
話に夢中で自分のことを見ていないことを、子どもは気づいています。
ですから、一つは注意を惹きたくて、ふたつ目に見てないからやりたいように、やるわけです。
子どもが言うことを聞かない!子どもの視線の先に
キッズスペースで娘が巻き込まれないように注意しながらの観察ですから、当然そこにいる子どもの動きを見ます。
特に気にするのは視線。もともと心理学上どうなるかはわかっていたことですが、その確認もかねて子どもの視線を見ていました。
するとやはりな、ということを多く観察できました。
5歳くらいになれば、周辺の状況を把握する能力が付いています。
ですから、走り回りながらでも実は目線は色々動きます。だから、ハイテンションで動いていても大人の気を引こうと悪いことができるんですけど。
そしてその視線の先はだいたい親です。
見てくれているかな?と視線を向け、しかし親はママ友とおしゃべりに夢中。
一番自分を見て欲しい人に見てもらえてない、だからちょっと悪いことする。すると(怒鳴られるけど)見てくれる。だからちょっと危険なこともしますし、悪いこともします。
子どもが言うことを聞かない!2つの原因
今述べてきたものは、言うことを聞かない2つの原因を作る材料に過ぎません。
では、2つの原因とはいったい何なのか
原因1:子どもに舐められてる
あえてわかりやすい表現を使っていますが、舐めてます。
親は、子どもを産み育てているので立場が上だと思っています。ですが、子どもはそうは思っていません。理不尽かもしれませんが事実です。
そして、ママはキッズスペースでちょっと悪いことをしたくらいなら、怒鳴るだけだとわかっています。怒鳴られるだけなら、痛くもかゆくもありません。自分に害がないのですから、怖くもありません。
結果、いわゆる『舐めた態度』に出るわけです。
ちなみに、舐めるというのはある日突然発生するのではないのですよ。これは別の機会にお話ししますね。
ただ、ママのいうことは聞かないけどパパのいうことは聞く・・というのをよく聞きますね。これはパパの力を測りかねていて、怒らせると恐怖を覚えるということがあります。普段から怒られ慣れているママはある意味どうしても舐められやすいとも言えます。
原因2:子どもをみていない
男の子は特に、ママを舐めているかもしれませんが、ママが嫌いなわけではない。むしろ大好きです。
ですから、いつもママには自分のことを見て欲しいと思っています。
しかし、視線の先には自分のことを見ていないママ。
自分を見てくれるのは、なにか騒ぎを起こしたときだけ。だからちょっと悪いことをして注意を引こうと思う。
単純なようですが、色々と試行錯誤をして、もっとも短期的に結果を手に入れられる方法がこれだ、ということですね。
子どもが言うことを聞かない!どうする?
良くも悪くも子どもが期待することを外してみる、ということがとても効果的です。
今回のキッズスペースでは、
- ママはお友達とのお話に夢中になるだろ
- 自分のことを見ていないだろうう
- 怒るといっても怒鳴るだけだろう
という期待が形成された状態で遊んでいます。簡単に言えば、これらの逆をすることです。
- ママ友とお話をしていても、常に子供たちのことを見て、さらに見てるよアピールでそれを本人に伝えてあげる
- その場で怒鳴らない。親が近づいていき、目を見て注意する
- 他の子に迷惑をかけたら、子どもの前で、親が迷惑をかけてしまった子に謝る
考えてみて欲しいんですが、自分の子どもが迷惑をかけられた側だったら、親が止めろよ!とか、親は謝らないのか!とか言いたくなりません?
つまりそれを自分から率先していくんです。たったそれだけ。
最大の目的は、子どもの持つ期待値を大きく外すこと。
これによって予定調和のはずのことが一気に狂い、子どもは戸惑います。そこから、もう一度新たに関係性を築くのです。
子どもが言うことを聞かないのは・・・
子どもが言うことを聞かなくて困っているママの中には、そんなことはわかってる!という人もいると思いますし、舐められてることにお悩みの方も多いと思います。
しかし、子どもは親のことが大好きです。いつも見て欲しいから悪いことをします。
同時に、やはり人間です。大丈夫と思ったことから、どんどんと調子に乗っていくものです。
子の持つ期待をある意味裏切る。
ぜひお試しください。あ、ちなみに、1回やった程度で大きな効果はないですよ。
3回くらいは、期待を外すことを意識してみてくださいね。