テレワークで見直す家庭のあり方

こんにちは。
クリエイティブデザインラボの岩崎です。

日本政府が再三メディアを通じて訴えているように、在宅勤務やテレワークが推奨されています。
これは、極力8割、最低7割人との接触を減らそうとする試みの一つで、感染者数を減らしていくことを目的としています。

その中で、現在問題になっているのが、家庭内不和。

思った通り表面化してきました。
ではこれ、なぜ起きるのか。今回は下記のケースで考えます。
・夫→毎日出勤していたがテレワークにより在宅勤務。
・妻→兼業主婦。職場は閉鎖中で在宅でやれる仕事をやる。
・5歳の子どもがいる。

この家庭で考えていきましょう。

テレワークで生まれるそれぞれの考え方

まずはそれぞれが家の中にいてどんなこことを考えているかです。
所謂、頭でわかっていること。

夫の立場

職場に行かない分通勤時間がない分心身共に負担がなくて楽だ。しかし、家の中で仕事をするのは、誰かしらが動いていて落ち着かない。
出勤していないだけで仕事している時間であることに変わりはない。この時間は仕事に集中できるように家族には協力して欲しいな。
でも、家にいるのに家のことしないのも気が引ける(これは一部の旦那に芽生える感情)

妻の立場

出勤しないだけで、夫は仕事をしていることに変わりはない。邪魔をしてはいけないだろう。何かを手伝ってほしいが、本来いない人にそれを依頼するのもどうか。
それでも出勤時間がない分、ちょっとだけ、例えばゴミ出しとか手伝ってくれると嬉しいな。

子の立場

とーちゃん家におるやん。遊べや。

おそらくこんなことを考えているでしょう。
しかし、これは頭でわかっていることで、心で感じる本音はおそらく異なります。

 

テレワークで生まれるそれぞれの本音

それでは、本音をのぞいてみましょう。
あくまで私の想像なので実際とは異なると思いますが、当たらずとも遠からずかな~と思っています。

夫の立場

仕事をしているのだから、家のことなんてやりたくない。というか話しかけないでくれ。私は仕事をしているのだ。余計なことは考えたくない。
家のこともよくわからないしめんどくさい。やりたくない。
子どもが私に話しかけないように、妻よ、よく見といてくれ。私はいつものペースで仕事をしたいのだ。

妻の立場

朝も昼も夜も食事のこと考えないといけない。子どもが夫のところに行かないように見ていなければ。
買い物も、どもを連れてレジに並ぶのには抵抗がある。しかし夫は本当に何もしないないな。その割には、騒音と感じることには口うるさい。
存在が気になってやりたいことをやりたいタイミングでできないし、場所を占領されているのも気になって仕方ない。
早く通勤に戻ってくれ。ぶっちゃけ、何もしてくれないなら邪魔だ。

子の立場

とーちゃん家におるやん。遊べや。

だいたいこんなところだと思います。


テレワーク問題の原因

簡単な問題のようで、実はこれ、根が深い問題だったりします。
それはなぜか。

人間は一人ひとり微妙に脈拍や呼吸が異なるように、それぞれの人には『間』が存在します。
別の言い方にすると、ペース・呼吸・流れ・タイミングなど、色々な言い方がありますが、要は何かをやろうとするときに『やろうと考えたこと』と『やろうとする動作』が一致することです。
これがうまく一致すると何事もなく行動できますが、一致しないと気持ち悪さを生みます。

前述の本音を読み比べると、夫の「いつものペース」と妻の『やりたいタイミング』がそれです。
『テレワークで夫が家にいる』という事実が、それぞれの日常に介入しいつもの流れややり方を阻害するのでイライラの元になるわけです。
加えて、子どもという自分の力ではどうしようもできない外的要因が強制介入するのでなおのことイライラを促進させます。

ということは、このイライラの原因を理解して変えていこうと思えば、問題解決になるのかもしれません。


テレワーク問題はこう立ち向かう

そもそも、テレワークで大きな不満が噴出する過程は大きく分けて2つの問題を持っています。

  • テレワークでの過ごし方を話し合っていない
  • それぞれが自分のペースを維持しようとする

です。

テレワークでの過ごし方を話し合っていない

特に夫は普段、朝家を出て夜帰ってくるサイクルで生活していたのがずっと家にいるわけですから、生活環境が変わります。
いない人がいる、というだけでも大きな違いです。ということは生活様式が変化するわけですから、それを見据えて、下記のようなことを話し合うことがお勧めです。

✅何時から何時まで仕事をしたいのか
✅仕事をしている間はどのように扱ってほしいのか
✅家にいる以上、どんな形で家庭に貢献するのか
✅仕事をしている時間としていない時間をどのように区切るのか

などです。
予めルールを決めておくことでまずはそれを守りさえすればよい、という安心感が生まれ、イライラが根雪のように積もってしまうことを防ぐことができます。

しかし、これは一方的に決めてはいけません。夫が決めて妻に押し付けるのも、妻が決めて夫に守らせようとするのも、どちらもNGです。
しっかりとお互いが話し合ってお互いの意見を尊重しながら進めていく必要があります。


それぞれが自分のペースを維持しようとする

上記の内容と被るようですが、夫と妻がそれぞれ今まで通りのやり方を貫こうとすると衝突します。
『夫が家にいる』ということは夫婦にとってすでに普段と違う状況です。したがって、今まで通りのお互いのペースが維持できるわけがないのです。
ですから、お互いがそれを理解し、最低限自分が守りたいペースやテリトリーを話し合って尊重し合うことが必要です。

人はどうしてもすべてにおいて自分のやりたいことを貫こうとしがちですが、実は要望には『できたら満足するもの』と『できても何とも思わないが、できないと強い不満を感じるもの』があります。このうち、自分の『できても何とも思わないが、できないと強い不満を感じるもの』を洗い出し、それを守る必要があります。考え方としては食欲や生理現象に付随するものだと思ってください。
普段夫が帰宅してから家族でやっていることが変化すると、日中家にいることにストレスを感じている妻はさらにイライラの募らせます。
ですから、まずは最低限その時間は今まで通りにやる、ということなどですね。

こうやって、日々をどのように過ごすのかをお互いに話し合い、お互いの大切を尊重し合えるようにすることが大切です。

ちなみに、子どもが突進してくるのはどうしようもないです。子どもに大人の事情は通用しません。では、どうするか。
これも時間から時間で夫は「仕事に集中したいタイム」をあらかじめ決めておき、その時間はママが相手をするなどが有効です。
同時に、例えば午後に人の少ないところに夫が子供をつれて散歩に出るなど、ママおひとり様時間を作ってあげるなどがよいでしょう。

また、休日となる日はテレワークであっても休日にして、従来通り子どもとの時間を作るようにしてあげてください。


テレワーク問題こそピンチはチャンス

普段と違う環境になるということは、普段とは違う姿が垣間見れるということです。
普段家事に対してそれほど積極的でないなら、奥さんがどのように家のことをやってくれているのか、ごみ出しの方法はどういったものかなどを知るいい機会です。そもそも自分の家でもあるのですから、家のことを奥さんしか知らないというのは、あまりにダセェことだと思いますね。
また、夫の仕事風景を見る、又は子どもに見せるのもよい機会でしょう。どんな目をして仕事しているのか、なかなか垣間見ることのない姿を見ることができます。

テレワークで顕在化してくるギクシャク問題ですが、それは考え方によってはお互いの意見を交換し、理解を深め、家族の絆を深めるチャンスでもあります。
俺は仕事してるから偉いんだ、これまで通りのペースを守ることが家族の務めだ、ではありません。
あなたがペースを崩されて居心地の悪さやイライラを感じるように、奥さんもまた、普段と違う日常で使う必要のない気遣いを求められて疲弊しています。
まずはお互いのルールを決め、お互いの大切を尊重する。
それができれば、まずはギクシャクは解消され始めると思います。





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